目の前の一人に向き合うことが、事業の広がりをつくる
信頼の積み重ねが導いた、Creative Groupの多角化戦略
株式会社Creative Group 代表取締役 中原 一真
東京都千代田区に本社を構える株式会社Creative Groupは、教育、PR、広告、メディア、クリエイティブ、飲食など、複数の領域で事業を展開している企業である。一見すると多角的な事業展開を進める企業に映るが、その根底にある考え方は一貫している。それは、「今、目の前にいるお客様に全力を尽くす」という姿勢である。代表取締役・中原一真氏のこの信念が、結果として事業領域の拡張を導いてきた。
人生を変えた原体験が、すべての出発点となった
Creative Groupは2015年に創業した。事業の原点は学習指導塾の運営である。中原氏は学生時代、勉強に強い苦手意識を抱えており、高校時代の偏差値は38であった。転機となったのは高校3年生のときである。恩師からかけられた「君は東京に行くべきだ」という一言が、人生の方向を大きく変えた。
そこから生活は一変した。自分自身と向き合い、受験勉強に全力で取り組んだ結果、第一志望であった東京の難関大学に合格し、地元・三重県亀山市から上京を果たした。この経験を通じて、「人は自らの意識次第で人生を大きく変えることができる」という確信を得たのである。
この実体験を次の世代に伝えたいという思いから、大学時代に個別指導塾でアルバイトを始めた。そこで目にしたのは、能力を持ちながらも目標を低く設定してしまっている生徒たちの姿であった。その背景には、保護者の価値観も影響していると感じた中原氏は、「自分たちの手で理想の教育環境をつくるべきだ」と考えるようになる。同じ塾で働いていた山口氏(現・取締役)と共に、学習指導塾を創業したのはこの頃である。
SNS活用という挑戦が、次の事業を生み出した
創業当初は、実績も知名度もない状態であった。最大の課題は、いかにして想いを届け、生徒を集めるかという点である。そこで中原氏が選んだ手段がSNSの活用であった。当時、学習塾がSNSを用いて集客する事例はほとんど存在せず、手探りでの挑戦であった。
しかし試行錯誤を重ねるうちに、SNSをきっかけとした問い合わせは徐々に増加した。やがて地元にとどまらず全国から生徒が集まり、オンライン授業の導入によって、場所に縛られない教育の形を実現するに至った。
一方で、「学習塾事業だけでは会社と仲間を守り続けることはできない」という強い危機感も芽生えていた。そこで、SNS集客によって培った知見を武器に、SNS運用代行事業やインフルエンサー事業へと領域を広げる決断を下した。これが後に、Creative Groupの中核となるPR事業の礎となったのである。
経験の蓄積が、事業を連鎖的に拡張させる
インフルエンサー事業やSNS運用代行で得た知見を基盤に、トレンド発信メディア「Trepo」を展開した。さらに、コロナ禍という未曾有の環境下においても、これまでの経験を活かし、口コミプロモーション事業や美容分野のPR・マーケティング事業を立ち上げることができた。
これらの事業は大きな成長を遂げ、現在では同社の主力事業として位置付けられている。いずれの事業も、最初から計画されていたものではない。目の前の課題に真摯に向き合い、その解決に取り組み続けた結果として生まれた事業である。
120%の満足が、次の信頼と未来を生む
Creative Groupが創業以来、大切にしてきた価値観は「目の前のお客様を120%満足させること」である。「この人に任せて良かった」「次も一緒に仕事がしたい」と思ってもらえる関係性こそが、次の機会や新たな挑戦につながると考えている。
どれほど優れたサービスであっても、お客様に満足してもらえなければ、持続的な信頼関係は築けない。相手の期待を正しく理解し、その期待を超えるために何ができるかを考え続ける。その積み重ねが信頼を生み、事業の広がりを支えてきたのである。
現在、同社は学習塾運営をはじめ、PR事業、口コミプロモーション、インフルエンサーキャスティング、SNS運用代行、広告、メディア、クリエイティブ制作、教育、飲食店運営など、多岐にわたる領域で事業を展開している。これらはいずれも、目の前のお客様に向き合う中で生まれた必然の事業である。
「0から1へ。」に込めた思想
Creative Groupが掲げる理念は「0から1へ。」である。創業当初は、学習塾の生徒が「もう無理だ」と感じている状態から、「自分で道を切り拓く」という意識へ変化することを意味していた。現在ではその意味合いは広がり、「お客様の抱える課題を解決し、より可能性に満ちた状態へ導くこと」を指している。
あえて未来を定めないという経営判断
創業当初、塾から始まった会社が広告やPR、さらには海外企業との協業にまで発展することは想像していなかった。しかし中原氏は、未来の不確定さこそが可能性だと捉えている。
文脈のない目標を無理に掲げるのではなく、事業とお客様に向き合う中で、その時々に必然として現れる目標を大切にする。その姿勢が、Creative Groupをここまで導いてきた。
計画通りに進むことがほとんどなかった10年間であったが、目の前の一瞬一瞬に全力を尽くし続けたことで、新しい挑戦と新しい世界が広がってきた。未知の未来だからこそ、可能性は無限大である。この姿勢は、今後も変わることはない。
【企業情報】
株式会社Creative Group
- 本社住所:
- 〒102-0075 東京都千代田区三番町22-7 三番町関野ビル 4階
- HP:
- https://www.creativegroup.co.jp/
- 設立:
- 2017年9月(創業2015年5月)
- 代表取締役:
- 中原 一真